1980年代
不動産融資や独身寮賃貸事業から本格的に始まったオリックスグループの不動産事業
80年代に入ってすぐ、これまで金融サービスの一環として取り組んできた不動産リースを住宅ローン業務として開始。4年後の1984年には不動産事業本部を新設し、これが現在のオリックス不動産(株)の原点となりました。当時は戦後の高度経済成長期を経てバブル期目前。日本企業の成長著しい時代、優秀な社員を集めるための福利厚生として独身寮の需要が高まる中、1986年に独身寮賃貸事業を開始します。これが不動産事業への本格的な参入となりました。この頃から日本はバブル期へと移行しますが、オリックスはさまざまな不動産事業のノウハウを蓄積しながら、やがて着手する不動産開発・分譲事業への準備を整えていきます。
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主な出来事
- 1964年
- オリエント・リース㈱(現 オリックス㈱)設立
- 1978年
- 不動産営業部新設
- 1980年
- 住宅ローン業務開始
- 1983年
- 抵当証券部新設
- 1984年
- 不動産事業本部新設
- 1986年
- 独身寮賃貸事業開始
- 1989年
- 国内不動産の小口化販売開始
1990年代
分譲マンション事業の開始。施設運営事業への参画、自社運営事業への発展
バブル景気で株価が急上昇、不動産価格も上昇する中で始まった90年代。しかし1991年には早々にバブルが弾け、以後「失われた」と形容される不景気がしばらく続きます。しかしオリックスはバブル崩壊後もこれまでの幅広い投資実績とノウハウを生かし手堅い経営を続け、1991年8月には、ホテル運営会社「ブルーウェーブイン(株)(現 オリックス・ホテルマネジメント(株)」を設立。さらに1993年には分譲マンション事業を開始。かつて手掛けた独身寮を転用した、当社初の分譲マンション「クレド新所沢」の販売を開始します。1999年には不動産事業の成長を加速するために不動産事業を分社化し、オリックス・リアルエステート(株)(現 オリックス不動産(株))を設立。リゾートホテル、ビジネスホテル、研修施設など多岐にわたる不動産事業を本格化させていきます。
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2000年代
不動産投資・開発事業の拡大。金融の専門性を生かした不動産アセットマネジメント事業の開始。
2000年、オリックス・アセットマネジメント(株)を設立。2001年にはオリックス不動産投資法人を設立し、翌年日本初の総合型REIT(不動産投資信託)として東京証券取引所不動産投資信託証券市場に上場。これより投資家向けのサービスにも注力していきます。2007年にはオリックス不動産投資顧問(株)を設立し、金融の専門性を生かした事業を展開。2002年には建物リースで物流施設を手掛けたことをきっかけに物流施設開発事業にも参入。旅館・ホテルの再生事業へ本格参入したのもこの時代です。同年、再建を試みていた別府の老舗「杉乃井ホテル」を取得し2008年より直営での運営を開始。2005年は、のちにオリックスグループ入りする(株)大京に資本参加しました。2007年には、自社ブランドホテル「クロスホテル札幌」「クロスホテル大阪」が開業。2005年には(株)調布自動車学校、さらに2006年には大阪ドームの施設を買収。ホテル、マンション、物流施設などさまざまな不動産事業を手掛け、不動産開発は大きく広がりを見せていきます。
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主な出来事
- 2000年
- オリックス・アセットマネジメント㈱設立
- 2001年
- 日本地所㈱(のちのオリックス日本地所㈱、2017年11月閉鎖)およびその子会社3社を買収
- 2001年
- オリックス不動産投資法人設立
- 2002年
- 「別府 杉乃井ホテル」取得
- 2002年
- 物流施設開発事業開始(当社初の物流施設開発「新木場ロジスティクスパーク」2005年竣工)
- 2003年
- KDDI開発㈱(のちのオリックス開発㈱、2011年10月閉鎖)を買収
- 2005年
- ㈱大京に資本参加
- 2005年
- オリックス・リビング㈱設立
(2006年7月 高齢者向け住宅「グッドタイム リビング 神戸垂水」開業、2019年8月譲渡)
- 2005年
- ㈱調布自動車学校買収
- 2006年
- ㈱大阪シティドーム買収
- 2007年
- 自社ブランドのホテル「クロスホテル札幌」「クロスホテル大阪」開業
- 2007年
- オリックス不動産投資顧問㈱設立
- 2009年
- 当社初のサービスオフィス「クロスオフィス渋谷」竣工
2010年代
住宅関連事業を拡充させ複数の事業シナジーで不動産の新たな価値を創造
2010年代はこれまで蓄積した不動産事業のノウハウに、多様な事業展開で得た事業シナジーを付加し、投資、開発力、運営力の最大化を図りました。2013年には民間の開発事業会社12社(当時)の多彩な都市機能を集積した商業施設「グランフロント大阪」の開発に参画。現在も主体的に運営している、国内外の産官学の「知」の交流拠点「ナレッジ・キャピタル」をはじめとして、オリックス不動産の住宅・商業開発事業のノウハウを最大限に生かしました。2012年から2017年にかけては「京都水族館」「すみだ水族館」「オリックス劇場」、サービスオフィスの「クロスオフィス内幸町」が開業するなど、新しい事業への挑戦が続きました。2017年にはオリックスグループ初の新築旅館である「箱根・芦ノ湖 はなをり」を開業。2019年には、新たな旅館・ホテル運営の事業ブランドとして「ORIX HOTELS & RESORTS」を立ち上げ、不動産関連サービス・運営事業を拡大させています。
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主な出来事
- 2011年
- オリックス水族館㈱設立
- 2011年
- 環境配慮型複合商業施設「クロスガーデン川崎」開業
- 2012年
- 内陸型水族館「京都水族館」「すみだ水族館」開業
- 2012年
- 「オリックス劇場」開業
- 2013年
- ナレッジキャピタルなどの多様な都市機能を有機的に集積した複合施設「グランフロント大阪」開業
- 2016年
- オフィスビル「オリックス上野一丁目ビル」竣工
- 2017年
- 自社初の新築旅館「箱根・芦ノ湖 はなをり」開業
- 2017年
- ささしまライブ24地区の複合施設「グローバルゲート」開業
- 2019年
- オリックス㈱が㈱大京の全株式を取得
- 2019年
- 旅館・ホテル運営の事業ブランド「ORIX HOTELS & RESORTS」誕生
- 2019年
- 大規模マルチテナント型物流施設「松伏ロジスティクスセンター」竣工
当社初、100%再生可能エネルギー由来の電力供給を実施
2020年代
不動産に関連する幅広い事業を通じて、地域の活力向上とサステナブルな社会の実現に貢献
2019年には2005年から資本参加してきた(株)大京を完全子会社化してグループの傘下へ。翌年1月からオリックス不動産と大京は、オリックスグループの不動産事業部門として、一体的な経営をスタートします。同年、旅館・ホテル・宿泊研修施設の運営会社8社を統合し、運営会社の社名を「オリックス・ホテルマネジメント(株)」に変更。また、2021年には不動産事業部門のサステナビリティ推進方針を策定。「脱炭素化」「環境配慮」「安全・安心・快適性」「地域共生」の4つを重点テーマとし、各事業で取り組みを進めています。これまでも2020年開業の「クロスゲート金沢」において、フルサービスホテルで日本初となる「LEED認証」を取得、2023年開業の「別府温泉 杉乃井ホテル 宙館」ではCASBEE最高Sランク、ZEB Orientedを取得しています。事業活動を通じて社会課題の解決に取り組むことで、さらにサステナブルな社会の実現へ向け新たな挑戦を続けています。
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主な出来事
- 2020年
- 旅館・ホテル・宿泊研修施設の運営会社8社(18施設)を統合
新社名「オリックス・ホテルマネジメント㈱」に社名変更
- 2020年
- 「クロスゲート金沢」開業
フルサービスホテルでの「LEED」の認証は日本初
- 2020年
- 「箱根・強羅 佳ら久」開業
- 2021年
- 「別府温泉 杉乃井ホテル 虹館」開業
大規模リニューアルプロジェクト第一号着工
- 2021年
- オリックスグループ不動産事業部門のサステナビリティ推進方針を策定
- 2023年
- 賃貸マンション開発事業 累計開発棟数200棟を達成